2026年2月再スタート

『ブゴニア』このクソったれな世界に中指をたてた映画

予告編を観たとき、画面にエマ・ストーンの坊主頭が見受けられ、その頭は『エイリアン3』のシガニーウィーバーくらい美しいフォルムで見惚れると同時に、「これ、ヤバい系の映画だな」と直感する。

前半、ネタバレなしで頑張ります。
後半、ネタバレありです。

直感がはずれることなく、最初から最後までヤバい系の映画だった。
ざっくりとした、あらすじは、とんでもねー陰謀論者の男二人が、どこかの社長で世間的にも名の知れた、なんだか偉い女の人(エマ・ストーン)を誘拐する。 そして、お前はエイリアンだろ!と言って物語はすすんでいく。

真っ先に頭に浮かんだのは、漫画『ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ』漫画でもこの映画でも、陰謀論者になったヤバい奴らには、ヤバくなった理由がちゃんとあって、それは格差社会、雇用問題、難病、宗教、マスコミ不信などの、いわゆる社会問題に通念する。

ちくしょーなんで自分だけ、こんな目にあうんだよ。と。 自問自答する苦しい日々が続き、気が付く。 世の中は不公平で理不尽で矛盾しまくってると。 そして、ある日、ふと目の前に現れた責任の転換先(ブゴニアの場合、エイリアン) そうか、いろいろ頑張ってるのに報われなかったり、自分だけ予期せぬ事故に遭うのは、 全てこいつらのせいなんだ。と。

この映画の楽しめるポイントの一つは、コイツらどうなっちゃうの。
というスリリングな展開。
エマ・ストーンの美しい坊主頭と状況に応じて変化する態度、お芝居。
サイコパスなテディ(陰謀論者の主犯役ジェシー・プレモンス)。
脇を固める個性派俳優たち。
そして、結末、、、

デートにお勧めはしないけど、まぁまぁ楽しめるかと。


以下、ネタバレを含みます!

正直な感想としては、観てる時は面白いし、好きな映画だったけど、観終わった時の気分はよくなかった。というところ。

エマ・ストーンのあの坊主頭をはじめ、画面の強さはすごくあって、ヨリはほとんどアオリで撮ってるのとか効果的だったと思う。日本でこれをやる度胸のあるプロデューサーいないよなぁ、とか好感を持ちながら観てた。(いたら、すみません)

最初は話合おうって言ってるのに、「私はエイリアン」とかお芝居して、電気ビリビリされて、スパゲッティを食べながら調和しようというのに、急に煽り出して、Fuck youuと言ってテディの首を絞めるエマ・ストーンやっぱり好きです。

テディもいいし、助演の脇役たちもいい、衣装も、美術もいい。 ただ、やっぱりラストのオチ。

こーゆー映画の着地点はどこなんだろう。 個人的には、どう処理していいかちょっと謎。 結局、破滅だから、ディストピア的な話としてとらえるしかないと思うんだが、 実はこのディストピアというものがよくわからない。わかっていない。苦手なのだと思う。

去年話題になった、小説『世界99』もディストピア的な話で、三宅香帆さんとかがすごいと 言っていたので読んだけど、気持ちよくなくて、結構苦痛だった。

この世の中にある全ての映画が気持ちよく終わればいいと思っている訳ではないけど、 なんか、ひっかかってるという正直な感想。

たぶん、そのひっかかりは、このクソったれな世界に中指をたてて、Fuck youというのは、まったく問題ないし、むしろ好きなんだけど、それで?って思っちゃう。 ディストピアって、映画でも小説でもそんな印象。 やっぱり、苦手なのだろうか。ディストピア。

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